専門用語集
GUIDE
マフラ Muffler / Silencer(まふら)
マフラとは、空気や排気の流れによって発生する音を低減するための消音装置です。英語では Muffler、または Silencer と表されます。
一般的には、自動車や産業機械、空圧機器、送風機、排気設備などで使用されます。空気や排気が高速で流れると、流体音や排気音が発生するため、マフラを設けて音を低減します。
振動試験装置では、ブロワや排気ダクト、防音設備などに関連して、排気音や送風音を低減する目的でマフラを使用する場合があります。特に、ブロワを屋外へ設置する場合や、排熱用のダクトを通じて熱い空気を外部へ排出する場合には、排気音が周囲に伝わらないよう、マフラや消音ダクトを検討することがあります。
マフラは音を低減するための部品ですが、空気の流れを妨げすぎると冷却性能や排熱性能に影響する場合があります。そのため、振動試験装置で使用する場合は、防音効果だけでなく、ブロワの風量、圧力損失、排熱経路、設置場所をあわせて確認する必要があります。
防音に関する詳細は、「防音機構」「ブロワ」を参照してください。
略語・記号:なし
別名・関連表記:消音器、サイレンサ、消音マフラ、排気マフラ、消音ダクト
関連用語:防音機構、ブロワ、排気ダクト、消音ダクト、防音ボックス、防音室、冷却、排熱、設置環境
モーダルサーベイ Modal Survey / Modal Survey Testing(もーだるさーべい)
モーダルサーベイとは、構造物や供試品の振動特性を把握するために、加振や計測を行い、固有振動数、振動モード、減衰特性などを調べる作業です。英語では Modal Survey または Modal Survey Testing と表されます。
一般的には、構造物に加振器やインパクトハンマなどで入力を与え、複数の測定点で加速度応答などを測定します。その結果から、どの振動数で共振しやすいか、どの部分が大きく動くか、どのような振動形状を示すかを確認します。
モーダルサーベイは、特にロケット本体、人工衛星、宇宙機構造物、航空機構造物、大型構造物などの振動試験で使われることがあります。宇宙分野では、打上げ時の振動環境に対して構造がどのように応答するかを確認し、設計段階で作成した有限要素モデルや振動モデルの妥当性を確認・更新する目的で実施されます。
例えば、ロケットや人工衛星では、打上げ時に大きな振動や音響環境を受けます。そのため、構造物がどの振動数で共振しやすいか、搭載機器やペイロードにどのような応答が生じるかを事前に把握することが重要です。モーダルサーベイで得られた実測データは、解析モデルの確認や修正、打上げ時の振動応答予測、搭載機器の設計確認などに用いられます。
当社製品に関連する振動試験では、供試品や治具の共振確認、試験条件の検討、測定点の選定、治具設計、破損原因の確認などで、モーダルサーベイの考え方が関係します。特に、振動試験中に供試品や治具の応答が大きくなる場合、事前または事後にモーダルサーベイを行うことで、共振点や振動モードを把握しやすくなります。
また、モーダルサーベイは、振動試験装置の加振方向、治具の剛性、供試品の取付状態、測定点の位置によって結果が変わる場合があります。そのため、試験目的に応じて、加振方法、測定点、センサ取付方向、支持条件を適切に設定することが重要です。
なお、モーダルサーベイは、実際に振動特性を調べる測定・調査作業を指すことが多く、解析手法や結果の整理まで含めて説明する場合は「モード解析」と近い意味で扱われます。詳細は「モード解析」「モードパラメータ」「伝達関数」「共振」を参照してください。
略語・記号:なし
別名・関連表記:モーダル調査、モード調査、振動特性調査、モード解析、共振点探査
関連用語:モード解析、モードパラメータ、固有振動数、共振、伝達関数、加速度応答、加速度ピックアップ、治具、測定点、加振方向、人工衛星、ロケット、宇宙機
モード解析 Modal Analysis(もーどかいせき)
モード解析とは、構造物や部品がどのような振動特性を持っているかを調べる解析方法です。英語では Modal Analysis と表されます。
一般的には、構造物、機械部品、車両、航空宇宙機器、電子機器、建築構造物などの振動特性を把握するために用いられます。対象物には、それぞれ固有振動数や振動しやすい形があり、これらを調べることで、共振しやすい条件や振動による問題を確認できます。
振動試験では、供試品や治具の固有振動数、振動モード、減衰特性を把握するためにモード解析を行う場合があります。加振器やインパクトハンマで対象物に入力を与え、加速度ピックアップなどで応答を測定し、入力と応答の関係から振動特性を求めます。
モード解析の結果は、共振対策、治具設計、試験条件の検討、破損原因の調査、シミュレーションモデルの確認などに利用されます。例えば、治具の剛性が不足している場合、試験したい振動数範囲内で治具が共振し、供試品に意図しない振動が加わることがあります。
モード解析で求められる主な情報は、固有振動数、モード形状、減衰比などです。これらの値は、まとめてモードパラメータと呼ばれます。詳細は「モードパラメータ」「伝達関数」「共振」を参照してください。
略語・記号:なし
別名・関連表記:実験モード解析、振動モード解析、固有値解析、モーダル解析
関連用語:モードパラメータ、固有振動数、モード形状、減衰比、伝達関数、共振、加速度応答、治具、インパクトハンマ
モードパラメータ Modal Parameters(もーどぱらめーた)
モードパラメータとは、構造物や部品の振動特性を表すための代表的な値です。英語では Modal Parameters と表されます。
一般的には、モード解析によって求められる固有振動数、モード形状、減衰比などを指します。これらは、対象物がどの振動数で振動しやすいか、どのような形で変形しながら振動するか、振動がどの程度早く収まるかを表します。
振動試験では、供試品や治具の振動特性を把握するために、モードパラメータを確認する場合があります。特定の固有振動数で応答が大きくなる場合、その振動数付近で共振が発生しやすくなります。また、モード形状を見ることで、供試品や治具のどの部分が大きく動いているかを確認できます。
モードパラメータは、治具設計、共振対策、試験条件の設定、CAE解析結果との比較、破損原因の調査などに利用されます。ただし、モードパラメータは取付条件、支持条件、供試品質量、治具剛性によって変化するため、実際の試験条件に近い状態で確認することが重要です。
モードパラメータの詳細は、「モード解析」「固有振動数」「伝達関数」を参照してください。
略語・記号:なし
別名・関連表記:固有振動数、モード形状、減衰比、モーダルパラメータ
関連用語:モード解析、固有振動数、モード形状、減衰比、伝達関数、共振、加速度応答、治具、CAE