ものづくり研究開発センター製品・機能評価課
課長
上野 実 様
主任研究員
羽柴 利直 様
*ご担当者およびご所属については、取材時の2021年3月現在の情報です。
富山県産業技術研究開発センターは、製品化に必要な一連の研究開発を行うことができる最新の試験研究設備を備えるとともに、共同研究、技術指導、人材育成などの支援を通じ、富山県内産業の振興に貢献する機関です。県内に3か所あるセンターの中で高岡市に設置されている「ものづくり研究開発センター」では、材料研究、加工技術、品質評価など、県内製造業の発展を支援する多様かつ高度な研究開発のニーズに対応されています。
この「ものづくり研究開発センター」内に2018年に製品機能・環境負荷評価ラボが新築され、「大型振動試験機」としてエミック株式会社の大型複合環境試験装置が導入されました。当社の振動試験装置技術と温(湿)度試験槽技術を融合した試験システムです。特に大型テーブルの振動試験装置に、赤外線照射ランプを搭載する温(湿)度試験槽が併設された試験装置は全国でも数少なく、設置以来、多様な試験依頼に対しご活用いただいています。
赤外線照射付大型複合環境試験装置
VC-202DWMYS(32)P4T-H/V-IR FL-40K/100
ご導入後のご利用状況はいかがでしょうか?
「大型振動試験機」(大型複合環境試験装置)はコンスタントにご利用いただいており、2020年に入ってから特に試験依頼が多くなりました。現在では2か月先くらいまで予約が入っている状況です。
振動、温(湿)度、赤外線照射と3つの要素がありますが、どのようにご利用されていますか?
当センターには、振動試験を行う「大型振動試験機」の他に、環境試験用の自然環境負荷システム(超大型環境試験室)や恒温槽もあり、加振を伴わない温(湿)度試験はそちらで対応可能なことが多いので、やはり振動試験を中心として、依頼者の要望により振動試験と温(湿)度試験との複合での試験ニーズにお応えするケースが多いです。
特殊環境の赤外線照射についてはいかがでしょうか?
赤外線照射は特殊なニーズのため、使用される頻度はあまり多くないですが、他に依頼できるところも少ないため、県内の企業からのご依頼で単発的に試験を実施しています。
ご利用される企業の産業分野としては、どのような業界が多いでしょうか?
自動車部品産業や機械部品産業などを中心に多くの県内企業の方々にご利用いただいています。
ご対応をいただきありがとうございました。
地元企業を支援されている富山県産業技術研究開発センターで、常に良い状態で装置をご使用いただき、また、今後、性能・信頼性ともに、より高い製品をご提供させていただくことで、エミックが貢献できればと考えております。
富山県産業技術研究開発センター
ものづくり研究開発センター
〒933-0981
富山県高岡市二上町150
事業内容
富山県の公的試験研究機関として、受託試験、設備開放、研究等をとおして、富山県内の産業の製品開発、品質評価等の支援を実施している。
ウェブサイト
http://www.itc.pref.toyama.jp/
http://www.itc.pref.toyama.jp/equipment/e_data/1333h29lvtm.html