振動試験装置を稼働させますと、試験条件によって振動発生機から床や建屋に振動が伝達します。
この振動が床や建屋の共振振動数に合致した場合、床や建屋が非常に大きく振動します。これを防止するため、振動試験装置には防音機構や防振機構が必要になります。
使用する供試品、装置や設置環境によって、様々な防音機構、防振機構があります。特徴は次の通りです。
(1) 床直置き(防振機構無し)
(2) リーンエアー方式
(3) 防振空気バネ方式
(4) 浮き基礎方式
振動試験装置を稼働させた場合、試験条件によっては100dBを超える大きな騒音が発生しますので、防音対策が必要になる場合があります。
防音BOX/防音室を施工することによって、約20dB以上に低減させることが可能です。
振動試験装置が発生する様々な騒音として、加振音、冷却吸気音、ブロワ音、ブロワ排気音などがあります。
(1) ブロワ屋外設置
(2) 防音ボックス
(3) 外気導入・排出
各種試験装置から発生する振動や騒音が、都道府県及び市町村条例、お客様の社内規定などで規制されているレベルに該当することがあります。この場合、該当する条例や規定に基づき適切な仕様・形状にて対応させていただきます。
試験装置製品の付帯設備には、人体に危険、有害性を有するものがあります。概要を紹介しますので、ご導入やご利用時には必ずご確認の上、お取扱いただけるようお願いします。
(1) 特定フロン
(2) オイル
(3) 窒素ガス(工業用)
人の健康に対する有害な影響
- 窒素を吸入すると、初期には顔面の蒼白又は紅潮、脈拍及び呼吸数の増加、息苦しさ、めまい等があり、末期には、意識不明、けいれん、呼吸停止、心臓停止等となって死亡することがある。 -
- 高圧ガス容器からガスが噴出し目に入れば網膜の損傷、あるいは失明の恐れがある。-
環境への影響
窒素は不燃性ガスとして知られており、環境への影響はない。
物理的及び化学的危険性
- 窒素は高圧ガス容器に充てんして供給されており、「高圧ガス」としての危険性がある。-
お客様ご自身で振動試験装置を選定される場合は、供試品等の振動特性による加振力への影響を考慮して、試験に必要な加振力が装置の最大加振力の80%以下になるよう装置を選定してください。必要加振力が装置の最大加振力の80%を超える試験条件の場合は、弊社営業担当にご相談ください。
供試品の重心と振動試験装置可動部の中心が同じ位置になるように搭載することが、理想的な供試品の搭載方法です。供試品の重心位置が中心から離れるほど、偏心モーメントが増大します。供試品の搭載位置に起因する共振などで大きな加速度が発生することを考慮して、適切な位置に搭載してください。中心から大きく離れる場合は、ご相談ください。
1) カタログ値は、電源AC200V 3φ 50/60 Hz の場合の値です。( 一部を除く)
2) 掃引試験や周波数固定試験で高速度を長時間運転する場合は、速度を1.5 m/s 以下を目安にご使用ください。
3) ランダム加振力は、規格 ISO5344 に基づいた当社規定の条件下での数値です。